ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

T・キングフィッシャー「死者を動かすもの」

「パン焼き魔法のモーナ、街を救う」のひと。ダークネスな作風もあると聞いてたけれど、がっつりホラーも書いてたんですね。本書はポーの「アッシャー家の崩壊」をオマージュする作品なんだけど、考えてみるとアッシャー家というのは他の作家によるオマージュばかり読んでて*1、オリジナルは未読かも知れない。読了後wikiを見てみたら概ね原典と同じような時代設定、ストーリー展開をしていたようですね。原典と大きく異なるのは舞台となる館が建っているのがアメリカではなくヨーロッパの架空の国家をルヴィニアで、これは架空国家を舞台にする冒険物語「ルリタニアン・ロマンス」の体裁を取っているのだそう。昔田中芳樹が「アップルフェルラント物語」をやってた、アレですね。

主人公のイーストンもやはり架空国家ガラシアの退役軍人であって、この国は軍事制度とジェンダーロールの関係に特徴があり、兵役に就いたものは男でも女でもない独特の代名詞を用いて(ちなみにガラシア語には代名詞が7つあるらしい。多いんだか少ないんだかわからん)会話をする……そうなんだけど、翻訳は当然日本語だし原著は、そっちはどうなんだろう?基本は英語で書かれているんだろうけれど性別を明示しないような書き方にはなっているのかな?とはいえ、この設定がお話に効果を発揮しているかと言えば、ちょっと疑問だったりもします。

著者あとがきによると「アッシャー家の崩壊」に原因・理由を与えたかったらしいんだけれど、不条理文学にそれをやって果たして怖さが増すのかしらん。なにしろその、狂気と変貌と死と、死してなお動く遺体という怪異の原因が

 

_人人人人人人人人_
> キノコでした <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

 

というのは、うーん(´・ω・`)

*1:たしかブラッドベリと梶尾真治は読んだ記憶がある。