ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

似鳥鶏「理由(わけ)あって冬に出る」

理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫)

理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫)

軽めの学園ミステリー。文系部活キャラがメインってことでもしかしたら米澤の「古典部シリーズ」と比較されてたりするのかも知れない。実際優劣などつけたくはないしつける必要もないが一応書いておくと古典部も好きだし本作も好きだ。

さてしかしどこが良いのかというとちょっと困る。トリック、キャラクター、ストーリー、どこかが明確に優れて突出してるということはない。むしろ落ち着いた安定感(?)のようなものが感じられてそれはそれで好感が持てる。デビュー作と言うことを加味すればもう少し弾けててもよいのかしらん。
でもやっぱりこの全体を通して流れるトーンというか空気というか雰囲気だな。そこが好き。

読了してから気がついたんだが英語タイトルは「HIGHSCHOOL GHOST BUSTERS」である。成る程、このタイトルならあのラストは活きるのかも知れない。*1

追記。表紙に描かれてる女性キャラが一体誰なのか?という話題があるようだけれど、俺はもちろん伊神さんだと思う。

*1:所詮、高校生である