- 作者: 芥川龍之介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1968/12/15
- メディア: 文庫
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先日の朝日新聞文芸欄、「文芸時評」を読んでるうちに純文学だってエンタメだという思いがむらむら湧いて来たので再読。これ大学んとき文学部の友達に勧められたんだっけなあ。高校のときは太宰の「グッドバイ」勧めてきたのがいたっけなぁ…
巻末解説から引用(吉田精一による)
晩年の彼は「筋の無い小説」の意義を強調したおもむきがあるが、これはその種の一で、多少の歪曲とフィクションはあるにしても、彼自身の体験を心象風景としてつづったものである。主人公たる「僕」の見また感じる、地獄より地獄的な人生図である。無数の幻覚と錯覚が、彼の神経を戦慄させる。芥川以上にはげしい恐怖と戦慄を感じた晩年のストリントベリイには一方的に天啓や聖者の幻影の救援があった。神をもたない芥川にはそれがなく、周囲の敵意を持っているものの中に蒼ざめ、おびえるのみである。
最近じゃそういうのは邪気眼といいます(・ω・)ノ
ドッペルゲンガーのくだりとか、なんというかこれは稚気だよなぁ、とも。