ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

上遠野浩平「戦車のような彼女たち」

戦車のような彼女たち Like Toy Soldiers

戦車のような彼女たち Like Toy Soldiers

おおおおおおおおお幼な妻!戦車嫁!!ヽ(゚∀゚)ノヒャッホウ!!とゆータイプのファンタジー小説です。あるいは「殺竜事件」の赤ん坊がその後どうなったかというと、実は平行世界を移動してポルシェに乗っていました。ってな話でもある。


・・・性的な意味で(サイテーだ)


時系列的に言うとヴァルプルギスとアルケスティスがカチコミかましてアクシズがぐらぐらしていたころに起きた、アウトランドス・ダムールを巡る騒動とその顛末ってわー、何言ってんだか全然わかんねーですよ俺。

雑誌「ファウスト」や「メフィスト」に掲載されていた連作短編で、連載時は第1話「ポルシェ式ヤークトティーガー」しか読んでなかったんでようやく一冊にまとめられてそれは喜ばしいところ。なにしろカチューシャやらホルニッセやらは既に別のところで名前や活躍を見ていただけにやっとああこういうヒトたちなのねと解った気分です。ヒトじゃないですけど。

まーとにかくだ、戦車の名前を持つ女の子がいっぱい出てきてドッカンドッカン砲撃しあって時には恋もしちゃうの(*´∀`*)キュン!だいたいそんな感じで俺に良し。初対面の女の子に向かって「お前はヤークトティーガー」「そっちはホルニッセ」などと空気の読めない軍オタみたいにデリカシーのないニックネーム付けて回るバーゲン・ワーゲン・シュバルツさん萌え。そんなんだから樹に刺さって死んじゃうんですよシュバルツさん・・・

そろそろブギーポップの本筋は追いかけなくてもいいかなと思ってるんだけど、ユージンとかスプーキーEとか懐かしい名前を聞くと、やっぱりほっこりしますわなあ。そしてやはり一番の見どころはポルシェ式ヤークトティーガーだった幼な妻がヘンシェル式ケーニヒスティーガーな戦車嫁に強化改造される箇所であろうか(;´Д`)ハァハァ

それって強化言わないだろーと思うのは墓が浅いとゆーヤツである。バランス採れてるほーが強いんです。そして改造の結果<ここ大事ですよ> 正 面 装 甲 は 薄 く な る のです。


上遠野浩平の作品で夫婦者が主人公の話って珍しいと思う。お互いを思いやる似合いの二人が、一目惚れで出会って結婚して、いろいろ片付けてから新婚旅行に出かけるまでの物語。いい話ですよ。


あとがきは例によっての上遠野節なんですけど、ネタが戦車だってことでしみじみイイハナシダナー。戦車には夢、ロマンも必要であり・・・ということか。そんでかどちんは第二次大戦最強戦車はヤークトパンターだっつーてるけど、個人的にはM26パーシングだと思います。なんでプラモはあんまり売れてないんだろうね?

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ M26パーシング

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ M26パーシング


(ロマンに欠けてるからじゃねーの?)
(戦車にロマンなんていらないじゃん)


<ところで、>

このお話に書かれてる軍事兵器についての情報は話半分程度に思ってたほうがエエです。ジャンプマンガの軍事考証にツッコミ入れるような野暮は一々挙げませんけどね