愚痴を箇条書きしていたら自分が嫌になったので全消し。
プラモは良く出来てますよ。デザインそのものも決して悪くはないと思います。しかし肝心のお話が全然だめで、なお且つアニメとゲームと派生商品の連携が全く取れてない以上、何をやっても挽回するのは難しいでしょう。番組末期の登場機体がプラモ化されないってのはこれまでも良くあったけど、番組終わってからダラダラリリース続けるってのは、それなりに斬新な販売戦略ですね。
「装備換装ガンダムはどの機体もどっちつかずの活躍しかできない」「ボーイズトイ事業部が前に出てもホビー事業部製品ほど売れない」って、今に始まったことじゃないのにまた同じ轍を踏むのはなんでだろうな。
まあ、なんにせよこの作品に携わった方々、皆さまお疲れさまでした。
<追記>
ちょっと気持ちが落ち着いたのでAGEのよいところを考えてみよう。
・プラモの店頭価格が暴落した。
よくない。それはちぃぃぃぃぃっともよくない!しかしふたば模型裏のAGE関連スレでは素晴らしい改造作品がいくつもアップされ、そこにはキットを量販店や通販サイトで格安入手できた背景事情もあったかと思う。
・「こんなツマランものより俺の方がもっと面白いもの作れる!」
と思う人はどこにもいます。しかし本当に「もっと面白いもの」を作ることができるのは100人に1人もいればよい方だ。しかしAGEなら10人ぐらいは出てくるんじゃ…ないかと…
ネット上での好意的な評価や擁護的な意見を見るとしばしば豊かな脳内補完をされている方も多いように思われます。楽しむこと、それ自体は悪いことではなくて「楽しんだほうが勝ち」なのも多分、正しい。ベースとなる作品がスカスカなほど受け手側の補完や二次創作の余地が広がるのは確かにその通りなんだけど、でも「その為にスカスカにしました(意訳)」的な言を先にスタッフが吐露しちゃだめだよね。
一族三世代で100年描く、例えばこれが政治劇であったら活躍する年齢は幅広く取れるのだろうけれど、モビルスーツのパイロットで前線勤務やらすなら精々20代後半か30代でバトンタッチしないと続かない。ところがAGEでは(従来のロボットアニメと同様)個々の主人公が10代のうちに容赦なくストーリーが終わってしまうので結果的に「100年に渡る長き戦い」が63年で終結、戦後処理に37年かかりましたってバカみたいな流れで(しかもナレーション処理で)まとめ上げるという、空前の尻切れトンボみたいな羽目に…
やっぱり問題は最初のシリーズ構成だよな。あとゲイジングバトルがゲームとしてはつまらな過ぎる割に初期投資がバカにならない(プレイそのものは無料なので接置店舗にひとつもうまみが無い)のは、ありゃマズいだろ。
「ガンダム」としては、初代→変形するゼータ→合体するダブルゼータ→ファンネル飛ばすニューガンダム の流れをやり直しただけで新しさを全く感じられなかったのはいただけない。ラストも結局敵味方力を合わせるアクシズ落下阻止を焼き直しただけだったしなあ。グレメカのガッキーインタビュー読んでみると「ビクザムみたいなのを」「今度はエルメスみたいな」という、発注側にそもそもリメイク意識しか無かったんだなと垣間見えて興味深いところではあるんだけれど。
結果的にZETAは大ヒット商品にはなれなかった。だが僕は「Zガンダム」のデザインに参加できたことを、本当にうれしく思っている。全てのスタッフと協力してくれた皆さん、そしてファンの方々へ、ありがとう。
ただ心残りなのは、ガンダムにこだわってZETAを描いてしまったこと。
ZETAにこだわってガンダムになってしまう、あるいは、ZETAでもガンダムでも何でもないモノを描くべきだったと思う。
これが僕の「勘違い」だった。
「機動戦士Zガンダム」メカデザイナー、藤田一巳氏が放送終了後しばらくしてHJ誌に書いた文章より(88年8月号)なんつーか、進歩しませんね、ひとって。
<再度追加>
あ!あーっ、俺たちはずっとガンダムAGEのことを「ガンダムの時代」だと思っていたけれど、そこに隠されていた本当の意味は「 老 い 」だったんじゃないか!!そうだとしたら、すべては丸く収まるッ!老人の、老人による、老人の為の戦争とガンダムッ!!