ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

アガサ・クリスティー「鏡は横にひび割れて」

 

鏡は横にひび割れて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

鏡は横にひび割れて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 

 ミス・マープルのシリーズってちゃんと読んだことはないかもしれない。大昔にジュブナイルとか、断片的な紹介を見ているかもしれないけれど一番よく覚えているのはNHKのアニメだ(笑)

いまどきにこそ読まれるべき作品だ、みたいな声を見かけたので読んでみたらなるほどいまどきにこそ読まれるべき作品だったのだけれど、中核のネタバレになるので何一つ触れることができません。解説にもある通り女性に好かれる、特に育児をされている方には面白い内容かなとは思います。

やっぱりクリスティって謎解きの「論理」よりは「同情」に重点がある人だなあと、いつも思うのだけれどやはり今回も同じ気持ち。謎が解かれたときに成程なぁと同情、共感できるところが大切な一本でした。

著者72歳と比較的晩年に描かれた作品で、それまでのミス・マープルシリーズを読み続けていたらもっと色々感慨深いのでしょうね。悲しいかな自分はそれが足りなかったので…

 

しかし、2番目と3番目の殺人は必要だったのだろうかこの話。