- 作者: 若竹七海
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2005/12/17
- メディア: 文庫
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恥ずかしながら「 ぼくのミステリな日常 (創元推理文庫)」 に続編があったとは知らなかった。割とこういう軽めな「日常の謎」系は好きなんで喜び勇んで読んでみたら、すごくダークで、重い話だった…
正直言って本当にこれは「続編」なのかと思った。主人公若竹七海(著者と同姓同名)のキャラクターは前作とはまるで異なる。四年後の話だとかで、確かに社会人を四年もやれば性格のひとつやふたつは変わるもの。空白の期間の「書けないようなこと」にリアリティを感じるべきかも知れない。北村薫と比べてみたいものである。
読んでいる途中で、すごく違和感を感じて、それは実は著者一流の引っかけだった、ということが明らかになる。そこから先は自然に読めて行ったんだけど最期に、あとがきを読んで。
違和感を感じなかった自分自身に違和感を感じた。こういう話は、今は書き辛いだろうなと、なんとなく思う