- 作者: ジョン・スコルジー,前嶋重機,内田昌之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/06/25
- メディア: 文庫
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以前感想を挙げた「老人と宇宙」*1のシリーズ第三巻にして完結編。こんどは主人公がミドリ色してません。第二巻「遠すぎた星」*2は、アイデアが面白かった一巻に比べるとクローン兵士のアイデンティティ獲得といった軍事SF小説にはありがちなテーマだったで、読んではいたが特に書くことはなかった。
さて第三巻「最後の星戦」(これみんなタイトルが映画のパロディなんだな)は植民地の建設と防衛というアメリカ人が大好きそうなエンタープライズ小説で、自分たちの属する政治体制はアテにならないどころか陰謀だらけで信頼できず、直面する敵は強大すぎて絶望的だとまったくありがちな話です。が、
最終的に「ペリー」って名前の主人公が「提督」に昇進し、閉鎖されている地球に対して「開国してください」と迫る展開になるのは日本人受けすると思う。
それとアメリカ人でもサブキャラ萌えを理解しているひとはいるんだ!と、この小説は三巻を書けて人類と異性種族のコミュニケーションを描きながらその実太平洋をまたいで日米両国の ダメ人間 同じ趣味を尊ぶ人々との間に共感の架け橋を繋いでいるのだ。サヴィトリたん(*´д`*) ハァハァ*3
*1:http://d.hatena.ne.jp/abogard/20070227
*3:印度人女性で知的で機転と皮肉を聞かせたクールでスパイシーで必要なときには必要な程度にデレる秘書なんてキャラは何の記述がなくともメガネっ娘に決まっている。大宇宙の摂理と法則がそう決まっているのだ。