- 作者: スーザン・ヒル,河野一郎
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/10/23
- メディア: 文庫
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薄いわりにはベタな話だなーというのが嘘偽りのない感想で「いかにも」正統派の幽霊譚。そんな話が1980年代に発表されても好評を得ていることを、むしろ歓迎するべきか。クリスマスの夜に初老の弁護士が回想する、若き日の怪異。曰くありげな人物の葬儀事務で曰くありげな田舎町に赴き、曰くありげな人々から有形無形のほのめかしを受け、曰くありげな館で曰くありげな幽霊に出会ってビックリうっはー危なかったーヤレヤレ…で、最後にもうひとつ落ちが付いて(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル だいたいそんな感じ。あんまりコテコテ過ぎるもので*1、訳者あとがき最初の一文に
「『黒衣の女』を読んで以来、ベッド脇の明かりをつけたままでないと眠れない」と告白しているのは、自身も犯罪小説や心理スリラーを多く書いているルース・レンデルである。
なんてことが書いてあるのでとうとう我慢できずに爆笑してしまった。そこまで含めて様式美って感じで(w
と、まあ自分はどうもヒネクレ気味の気があるので*2そんな感想しか出てこないわけですが、正統派で伝統的な英国幽霊譚をお好きな方にはまた違った味わいをもたらすものかも知れません。しかしこー、あんまり面白くなかった話に限ってあとがきで延々とあらすじを読み直させられるのはなんでだろうね?だいたい「後書」に「粗筋」を載せる意味ってそもそもあるのかしらん。
もっとも、本書のあとがきは結構なボリュームであらすじ以外にも著者略歴、著作リストや舞台化、映画化についても振れられています。ダニエル・ラドクリフ主演で昨年公開された「ウーマン・イン・ブラック」のオチまでネタバレ書いちゃうのは正直どうよと思うけれど、その映画にまつわるエピソードこそがこの本を手に取らせ、あまつさえ読後感が良くなくても感想を上げようと思ったわけで…
これから書くことは、本当にあったこわい話です。
映画「ウーマン・イン・ブラック」の公式宣伝ツイートが、いわゆるキャラの「なりきり」で呪うだの祟るだのといったツイートを連続していたら…
脅迫行為と見なされてIDを凍結されてしまいました。
(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
パブリック・リレイションって大変ですね。