ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

「パシフィック・リム」見てきました

公式はこちら。思うに日本でのCM展開はもっとギレルモ・デル=トロ監督本人像を前面に打ち出してもよかったんじゃないでしょうかファット・オタク・ヘヴン!!

以下ネタばれる

ロボなら殴れ!!!!

とゆーぐらいにロボットがカイジュウをブン殴る映画だった。昔惜しい守る大先生がさんざんパトレイバーを腐して「精密作業を要求されるマニピュレイターで乱暴にブン殴るロボットアニメはクソ」とか抜かしてましたがそんなのハイパーテクノロジーの発達で精密作業とブン殴りを同時にこなせるメカ腕作ればいいだろう常識的に考えて。冒頭から逃げ遅れた漁船をその手で抱え上げ、迫りくる“ナイフ・ヘッド”にパンチくれるジプシー・デンジャーは最高に格好良いのであった。すべてのロボ好きのみなさん、ロボに手は必要です。バトルテックで「ナントカには手が無いんです」って小話があったけど、武器腕メカでも手はつけとくべき。

日本のロボットアニメや怪獣映画のお約束みたいなのが満載で「なぜ日本でこれを作れなかったのか」と嘆く人もいるでしょう。でもね、日本の映画界じゃこんなの絶対作れませんよ?例え予算があったって名前で呼んできた俳優のバストショット撮るセンスしか無いなら、何撮ったって面白い映画なんか出来やしないのだ。「ジャポネズリ(日本趣味)」って一度海外に出てそこで熟成されて初めて形になるものだからね…

瑕疵は勿論ありますよ、ストーリー面でも演出面でも、もう少しほんのわずかのプラスアルファがあればなと、観ていて思ったのは確かだ。そこを批判するのは簡単で「わたしならこうする」なんて簡単に言うやつもいるだろう。なら作れよ今すぐ、すぐにだ。 デルトロ監督は自分が見たいものをちゃんと作りました。それは素晴らしいことですね。

そんでに日本人なら絶対に吹き替えを見るべき。長年日本の声優業界を第一線で支えてきたベテランが惜しげもなく登場して骨太な演技を披露してくれます。宮崎駿がなんと言おうがこれは日本が世界に誇るべき文化であり何がすごいって杉田智和がいちばん若手なんだよ?ビビるよマジで。*1池田秀一浪川大輔が親子の役どころだったのにも目頭が熱くなったけど、三ツ矢雄二と組んで父っちゃん坊やな科学者を演じた古谷徹が「行きまーす!」って言うところで腹筋崩壊である。あのひともう還暦なのに、もう還暦なのに「行きまーす」ってww

原語・字幕版では「エルボーロケット」だったジプシー・デンジャーの攻撃も吹き替えでは「ロケットパンチ」でした。すごいよよくダイナミックプロが許可したもんだよ何があったよ一体…

やっぱ複座型コックピットっていいよねー。長年日本のロボットアニメはパイロットとロボットを同一存在としてエンパシーする物に描いてきたけれど(それはもちろん一つの優れた表現方法であるけれど)密閉空間一枚先は地獄って場所で自由に人間同士が直接にシンパシーする芝居が可能な複座型コックピットって、ええわぁ (´∀`)

二人のパイロットが右脳と左脳を分かち合う形でコントロールされる“イェーガー”各機は、搭乗者を同一存在として感情移入するものだけれど、それでいて個人とイコールにはならない形の乗り物でもある。この辺はわりと不思議な感覚でボイスコンピューターが過度に自己主張するものでもないと、ふむ。

アベンジャーズと同じく「異次元の向こう側なら核爆発でイナフ」なところはいかにもアメリカ人だと思われる。いや監督がメキシコ生まれだとしても、だ。

話は全然違うけれど、「装甲騎兵ボトムズ」でデザイン上そんなに外見が変わらないパーフェクトソルジャーのAT(ストライクドッグやブルーテイッシュドッグ)がなんであれほど強そうに見えたかって言うと、色使いが他の量産機体と全然違うからだって話があって…色彩設計って大切なんです。

まあそんなんで。出来れば日本の映像業界でもこれを受けて何か作ってほしいものですが、実写パトレイバーにはあんまり期待できそうもないんですよね…(それこそ、あれだけイングラムを腐していた惜しい守る大先生がなんで竹内デザインを捨ててまで「あの」イングラムで撮ってるんだって言うぐらいの幻滅である)


おっと大事なことを書き忘れていた。

ちょいエロスーツでマウントポジションする菊池凛子 (*´Д`)ハァハァ

実写だからね、アニメとは違った人間同士のぶつかり合いが大事なんでね、古代と島も最近は殴り合ったりしないからさ…

*1:芸人枠のケンドー・コバヤシは知らん