ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

池澤春菜・池澤夏樹 訳「無垢の歌」「子供の詩の庭」

考えてみると詩集の感想というのは書いたことが無い。あまり読まないジャンルでもある。皆無ではないけれど。

 

池澤春菜嬢・夏樹娘父の翻訳ということでいってみればこちら*1の続きのキャッチボールではある。刊行順ではスティーヴンソン「子供の詩の庭」のほうが先でブレイクの「無垢の歌」のほうが後なんだけど、確認せずに先にブレイクを読んで後からスティーヴンソンを読んでしまった。そこに何か違いはあるのかな?基本、春菜嬢が詩を訳して夏樹父が解説を加えるスタイルなんだけど、「子供の詩の庭」では夏樹父が詩を訳して特に春菜嬢からの解説が無いというページもあり、「無垢の歌」の巻末には原書で対になる「経験の歌」からいくつか抜粋されていて、こちらも夏樹父の訳。

おもうに、一度読んでどうこうというよりは、時々折々にページを開いて読み返したり繰り返したり、なんなら音読もしてみたりとか、詩集ってそういう読みものなのでしょうね。朗読というのもいいのだろうなあ。原書からの挿絵も掲載されてて楽しい本です。まあ親…向けなのかな。子供のための詩とはいっても18世紀・19世紀の詩人の作品だから、そこで歌われているものが21世紀の現代にも通じることを、そのことの良さみを、子供の目で読み取るのは難しいかも知れない。そんなことを考える。