ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

秋田麻早子「絵を見る技術」

SAKさんのところで知った一冊。詳しい内容はそちらを参照してください(また丸投げか!)

 

sakstyle.hatenadiary.jp

絵の見方、解析の手法について説いた内容です。視線の誘導や画角、色彩配置や構図がどのようになっているかを有名な絵画を題材に説明していくもの。こういうことって十代のうちに知りたかったなあ。中学高校での「美術」の授業って実作ばかりで観賞するための勉強はやらなかったからね。見る側の立場で絵画の分析をやって行くのだけれど、こういうことは描く側の人にとっても大事で、専門的な(?)絵画だけじゃなくてデザイン関係全般、あるいはネットで趣味のマンガを描くような人にもきっと得る物が多いと思われます。特に昭和の時代の少年漫画の巨匠なんて言われる人の多くには、こういう素養があったんじゃないだろうか。

そして近代までの絵画に様々な技法と計算があればこそ、現代美術でアクション・ペインティングのような不規則性が生まれてくるのだよなとも思わされる。面白いねえ。