夏はホラーだろ!ということで読んでみる。うん、普通に季節外れだ(´・ω・`)
さすがに150年ぐらい前のお話ばかりだからねえ、古いものです。そういうのを現代に読めることは、言祝ぐべきことかと思います。
ディケンズの「クリスマス・キャロル」のヒットでヴィクトリア時代のイギリスに「クリスマスシーズンのゴースト・ストーリ―ブーム」が起きてたと知れたのが、最大の収穫かなあ。あとがきの書誌的価値……ですかね。
「お化けが出たのでびっくりしました・死にました」みたいな話も多い中、幽霊が出てもおびえることなく謎の解明に努め、結局全員ハッピーエンドなJ・H・リデル夫人「胡桃屋敷の幽霊」と、下宿先に出る幽霊自体の謎は謎のまま、その事実を頑として認めない家政婦の存在がむしろ怖いセオ・ギフト「メルローズ・スクエア二番地」がよかった。後者は主人公が女性で、女性がロンドンでひとり下宿することってあったんだなーという驚きと、幽霊見ると悲鳴上げて気絶しちゃうという、なかなか主人公にあるまじきところもよかった。
むかしから怪談って女性に好まれたのでしょうね。