ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

米澤穂信「Iの悲劇」

 

Iの悲劇 (文春e-book)

Iの悲劇 (文春e-book)

 

 久しぶりに黒米澤。

 

Iターンをテーマに廃村をよみがえらせる計画が、幾度となく発生する隣人間のトラブルによって瓦解していく様を描く連作短編集。連載が半分、新規書き下ろしが半分といった内容で、連載分では昼行燈のような「甦り課」の課長が安楽椅子探偵のように謎を解くような構成をとる一方で、書き下ろし分では謎解きというのも弱いような(10m手前でばっちり真実に気づくような)ものもある。連載分でもあからさまに手掛かりが提示されているようなものもあり、そのあたりの薄っぺらさも米澤穂信らしい仕掛けで、エピローグまで読み進めると実は何が起きていたのか、そこで真実が明かされる構造。

 

しかし後味が悪いお話で、特に爽快感とかはない。困ったもんである(´・ω・`)

 

あー、最後の一行でこれがとある古典名作へのオマージュなのかと思わされる驚きはあるが。

 

あるがしかし。