ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

樋口恭介編「異常論文」

SFマガジン2021年6月号特集をボリュームアップし、ハヤカワ文庫JA通巻1500冊記念として文庫化された話題作。ひとことで言うと、

異常だ。

まあその、読んだというか読みはしたというか目は通したというか。変な本です。無理に全部熟読したり理解しようと努めなくても、たぶんいいと思う。正直途中すっ飛ばして読んだ作品とかある。「完全なる真空」をやりたかったんだろうなあというのもわかるしそれに成功してる(だろう)物もあるんだけれど、大半は意味のわからん文章の羅列だ。SFって変ですね。SFマガジン掲載時も1本しか読まなかったしなあ。

ただその1本、それだけは森の中に隠された一本の樹のように社会から隠された真実について記されている。思うに、そもそもこの企画自体が「異常な論文の集合であるという体を成して、こっそりと世の中に真理の剣を解き放つ」目的で始められたのではあるまいか。このことに気が付いた私の身の周りでは、何者かに尾行されたり私信を開封されたりブログ記事を改竄されたりと不審なことが立て続けに起きている。生命の危機を感じる。

私がまだ無事でいる間にこの真実をwebに書き残さねばならない。「異常論文」のなかに隠された真理、唯一の真実とは小川哲の「