ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ダシール・ハメット「デイン家の呪い」

古典の割には読んでなかったなーへーなかなかおもしろいなーと読み進めてクライマックスではたと気がつく。俺この本前に読んでるな(´・ω・`) とはいえ感想も書かずに忘れていたので一応記録しておくとまあ人が死ぬ。バタバタ死ぬ。本作での「私」の防御率は高止まりで、まるで金田一耕助ばりに次々に人が死ぬのだが、どうもその辺をすこしも斟酌しないところがハードボイルドなのかもなあ。「呪いだ」と言われて明かされる謎の過去や怪しげな宗教団体やお化けなど、様々なものと遭遇するのはなかなか楽しい。そういうの嫌がる人もいるかもだけど。小鷹信光の新訳(2009年刊)は読みやすく、エレベーターを「エレベイター」と表記するのはなんか格好良い。巻末の解説は本作に散りばめられた様々な小ネタを文字通り解説していて面白いのと、引用元ともなる様々なウェブサイトに触れて喜んでいる様が、ちょっと楽しい。

真犯人が明らかになりすべての流れが一本にまとまるところは、なんていうかかなり豪快だ(笑)