ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

レ・ファニュ「カーミラ レ・ファニュ傑作選」

ちょっと百合を勉強したくなって読む。まずは古典から入るスタイル( ˘ω˘ ) で、なるほどこれはいいですね。年若い女性の揺れ動く感情、過去の記憶に根付いた運命的な(実はそれは仕組まれたものなんだろうが)出会い、肉体関係の不安など、短い中にいろいろある。お話自体は古いものなので吸血鬼カーミラことカルンシュタイン女侯爵ミルカーラはシンプルに墓を暴かれシンプルに退治されてしまうのだけれど、ラスト近くで唐突に現れたなんか京極堂シリーズの中禅寺秋彦みたいな「善の怪人物」がデウスエクスマキナ的な解決をもたらすのは興味深い。またこれヒロインの女性による回想というカタチで綴られているのだけれど、怪異に遭遇した若き日の恐怖を、現在では美しい記憶に昇華させている体なのも、なにか良かった。

表題作以外のものはまあ全体的に古いというか実際古いんですが、中で一本「幽霊と接骨師」だけはコメディタッチで面白く読めた。案外「笑い」は古びにくいものなのかも知れません。笑わせかたにもよるのでしょうが。

 

南条竹則による解説は読みごたえがあるのだけれど「カーミラ」の解題に女性同士の同性愛的幻想譚の先行作品としてコールリッジ「クリスタベル姫」を挙げ、未完の物語詩であるそれを一部抄訳で載せていて…

 

 クリスタベルは彼女を城内に入れるが、真夜中でみな寝静まっているため、父に事情を話すのは明日にして、ジェラルダインを自分の閨房(ねや)に連れ込む。
 ところが、ジェラルダインは実は魔性の物なのだ。
 クリスタベルが床に就くと、彼女もやがて帯を解いて、衣をするすると脱ぐ。そこに現れた裸身は――

 

  A sight to dream of, not to tell.

  その眺めは夢に見るべくして、語るべきにあらず

 

 とあり、夢のように美しいのか、それとも醜い妖怪の姿なのか、どちらともとれるように書いてある。

 

なんていうけどそんなのわーお💖💖💖に決まってんだろ滅茶苦茶真似したいよ!!!

とかおもいました(´・ω・`)