ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ブライアン・ラムレイ「タイタス・クロウの帰還」

タイタス・クロウの帰還―タイタス・クロウ・サーガ (創元推理文庫)

タイタス・クロウの帰還―タイタス・クロウ・サーガ (創元推理文庫)

えー、


えーとですね、


どうしよう、これ(´・ω・`)

たしかに今を去ること数年前、「タイタス・クロウの事件簿」*1を読んだ時には巻末解説で、このシリーズ先々続いていけばスーパーナチュラル宇宙大戦的ノリになるとは書いてあった。俺はてっきりパワフルでインテリジェントなマジカル爺さんドリームランドでタコと格闘、みたいなものかと思っていた。


しかし、現実は想像の遥かナナメ上を行っていた…


今回の巻末解説風に言えばライヘンバッハの滝に消えたはずのホームズは生きていた!しかし帰ってきたのは第二段階レンズマン、キムボール・キニスンだったんだよ!!工エエェェ(´д`)ェェエエ工


まぁな、確かにな、いわゆるクトゥルフ神話にはホラーばかりではなくパルプSF風味の作品が多いものさ。でも…でもね、まさかスペオペになって帰還するなんて誰が思うんだ!まさに変容行!!


ってぐらいにびっくりだ(´・ω・`)



「部品」としては面白そうな要素がいくつかあって例えばクトゥルフを単に「海の底に引きこもってる巨大タコ怪獣」ではなく、それ以上のものにした*2こととか、クロウとアンリの友情が当時はともかく今のニッポンじゃこりゃーBL要素や!とかだなー。あー、


クティーラたん、(*´д`*) ハァハァ


なんかもだな。読者の受容に於ける正気度はどんどん下がっていくよなー

しかしそのどれも深くは書き込まれていなくて(要は詰め込みすぎなんだな)その割に本編途中でかなり露骨に「この辺りは面倒くさいんでぶっ飛ばしますね」的省略があってその、困る。「地を穿つ魔」を読んだ時*3明らかに最後の方は息切れしてるなと思ったものだけれど、ひょっとしてブライアン・ラムレイって人は長編を書けないひとなんじゃなかろうかと、かなり真剣に、危惧せざるを得ない…


あーあーそーそー、大十字九朗ってかなり真っ当にタイタス・クロウ的キャラクターだったんだなぁ。いや巨大ロボにこそ乗らないがサイボーグにはなるのだ。いや誰がってタイタス・クロウが、だ。*4

*1:asin:4488589014

*2:ポスト東宝円谷プロ世代はそんなん見ても発狂せーへんのやー

*3:http://d.hatena.ne.jp/abogard/20060108

*4:もうどんどんネタバレしてしまへ