池澤春菜はガチ。
多芸多彩な著者が偏愛して止まない台湾ごはんについての、正確には旅行用ガイドブック。完全に実用に徹していて、地図案内などは店舗ページをスマホで撮影するとgoogleMAPが開く(アプリのインストールが必要)ギミックが施されている。おおう拡張現実(か?)
本人+編集+カメラマン及び現地学生ガイド2名による8日間のチャリ激走取材、1日平均20余店舗を見て・食べて廻ったコンパクトながら濃厚な一冊です、これから台湾に行こうという向きには必ずや美味しいところを教えてくれるでしょう。有名どころから現地の人も知らないような穴場まで、百花繚乱の巷。
食べ物もまた建物も、写真が綺麗で読んでいるだけでも楽しくなるものです。でも本文をよーく読んでいるとやっぱりえきぞちっくなアレコレ、多少は身構えて行かなきゃならんよーな気配もまあ、しますかね……「一人でも大丈夫」とあるのはメニューの量的問題なのであって、「レベル1ひのきのぼう勇者が一人で立ち向かっておk」ということでは、たぶんなかろう
残念ながら、自分が生きている間に台湾に旅行する可能性は限りなくゼロに近いのだけれど、だからこそ紙の地図はほしかったように思います。巻頭に「地図」が置かれていれば、「読み物」としては美味しくいただけるものなので。
巻末にはいくつか台湾料理のレシピも載っているので、それを読んで再現を試みると致しますか。お料理もプラモデルも、人が作ったほうがウマいのだけれど、自分で作ったほうが楽しいのだ。
たぶん、旅もそうなんでしょうね。
刊行記念のトークショーに参加したら取材中の楽しいエピソードのみならずツーショット写真(!)までいただけて、それはそれはおなかいっぱいなのじゃよ。