肉体はジャンクションだ!
(大声で叫ぶ)
やー面白かった。すげー面白かった。「テレポート」というSFでも相当古典的な題材*1を使ってこんなに新しい、こんなに雄大な物語を構築することができるんですね。先日読んだ「きみは雪を見ることができない」とほぼ同時に世に出て、二冠獲ったということの凄さに感服します。バンパー・グッドスピード兄貴最高。全身から漏れる[何が?]。
そしてこの作品を生み出す血肉となったモノにも思いを馳せます。アレとかあれとか、ああここはアレだねぇというような共感が楽しい。すげー楽しい。勇虎がどんどん人間離れしていくのと反比例するように、ナクサがどんどん可愛くなっていくのが良い。テレポートミサイルの凄まじい設定と、それが脳裏に結ぶ「画」のちからがすごい。ロードピープルの有り様がものすごく変なのにものすごく格好いいところがすごい。すごい、すごいすごい。すごいもん読んじゃったよ。
あとがきや解説によるとハードカバーの初版はもっと文章が雑というか乱れていたらしい。文庫化で読み易く推敲されているそうで、でもこれを初版で初読出来た人たちが、ちょっとうらやましい。
ビッグラヴ!!
*1:ベスターの古典「虎よ!虎よ!」に着想を得たと著者あとがきにもある