ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

2023-01-01から1年間の記事一覧

ダシール・ハメット「デイン家の呪い」

デイン家の呪い(新訳版) 作者:ダシール ハメット 早川書房 Amazon 古典の割には読んでなかったなーへーなかなかおもしろいなーと読み進めてクライマックスではたと気がつく。俺この本前に読んでるな(´・ω・`) とはいえ感想も書かずに忘れていたので一応記…

光原百合「扉守」

扉守(とびらもり) 作者:光原 百合 文藝春秋 Amazon 現代日本瀬戸内海に面した架空の街(尾道がモチーフ)「潮ノ道」を舞台に、そこで起きる小さな、少し幻想的な出来事を綴る連作短編集。持副寺の住職了斎なる人物が毎回登場するキャラクターではあるけれど…

渡辺清「戦艦武蔵のさいご」

戦艦武蔵のさいご (ノンフィクション・ブックス) 作者:渡辺 清 童心社 Amazon ツイッターで何人かのフォロワーさんが話題にされていて、そういえば自分も子供の頃に読んで結構な印象を受けたなあと懐かしくなる。幸い図書館の書庫にあったので借りてきました…

H・P・ラヴクラフト「アウトサイダー」

アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫) 作者:H・P・ラヴクラフト 新潮社 Amazon 新潮文庫の南條竹則新訳によるクトゥルー神話傑作選第三巻。既存の2冊の感想はこちらに。 abogard.hatenadiary.jp abogard.hatenadiary.jp 今回は表題作のほか「銀…

神林長平「アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風」

アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風 作者:神林 長平 早川書房 Amazon 我、読めり。 …えっこれじゃダメですか感想としてならこの6文字ですべて言い尽くしてるんですがそうですかダメですか。(・ε・)チェー しかし実際、シリーズ4巻ということで好きな人はもう読んで…

小沼丹「古い画の家」

小沼丹推理短篇集-古い画の家 (中公文庫 お 99-1) 作者:小沼 丹 中央公論新社 Amazon 「黒いハンカチ」は昔から本棚に在って、前に随筆も一冊読んでいた*1小沼丹の作品集。雑誌「宝石」に発表された作品などを中心に、おおむね1950年代後半~60年代前半に執…

大森望編「ベストSF2022」

ベストSF2022 (竹書房文庫 お 6-3) 竹書房 Amazon 竹書房の短編年間ベストSFアンソロジー第3巻ということで、シリーズ既刊の感想リンクを先に貼っておきます。 abogard.hatenadiary.jp abogard.hatenadiary.jp それでまず苦言を呈しておくと本書の帯には「ま…

デイヴィット・ウェリントン「最後の宇宙飛行士」

最後の宇宙飛行士 (ハヤカワ文庫SF) 作者:デイヴィッド ウェリントン 早川書房 Amazon 正直言っていまひとつだった。あんまりそういうものの感想は書かないことにしているのだけれど、これについては記録しておこうと思う。カバー解説には「名作『宇宙のラン…

ドナルド・E・ウェストレイク「ギャンブラーが多すぎる」

ギャンブラーが多すぎる (新潮文庫) 作者:ドナルド・E・ウェストレイク 新潮社 Amazon ウェストレイクを初めて読んだのは今は亡きミステリアス・プレス文庫のオレンジ背で「踊る黄金像」でした。陽気で明るいNYの雰囲気を前面に出した楽しいクライム・コメデ…

佐藤亜紀「喜べ、幸いなる魂よ」

喜べ、幸いなる魂よ (角川書店単行本) 作者:佐藤 亜紀 KADOKAWA Amazon やあ面白かった、これはよかった。大蟻喰先生相変わらず冴えわたる。18世紀フランドル地方の商人一族というか商人一族になった男の一代記か。なんていうと時代小説なんだけれど、ここに…