ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

大森望 日下三蔵編「年刊日本SF傑作選 おうむの夢と操り人形」

 

おうむの夢と操り人形 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)

おうむの夢と操り人形 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2019/08/29
  • メディア: 文庫
 

 創元の年刊日本SF傑作選も12冊目の本書でいったん休刊。2010年代と共に、また干支がひとまわりしたところで閉じるというのもまあそれらしいものかな。リアルタイムで同時に追ったわけではないけれど、このシリーズで出会ったりまた再会した作家も多く、日本SFの魅力を様々に受け取ったように思います。ありがとうございました。

 

今巻では古橋秀之「四つのリング」柴田勝家「検疫官」水見稜アルモニカ」などがお気に入り。面白い所では宮内悠介の「クローム再襲撃」を以前読んでいる(「超動く家にて」収録*1)のだけれど、そのときよりも今回の方がより良い印象を受ける。短編小説を読むというのはそれをどのような環境で読むか、単独なのか作家の個人短編集なのか、本書のようなアンソロジーなのか、そういう違いがあるのだなとあらためて気づかされ、編者・編集者という存在に大きな敬意を払うところであります。

巻末には歴代各巻の収録作リストが挙げられていて、伴名錬の作品を結構読んでいたんだなあと、これもまた再確認。しかし毎年の「日本SF界概況」が読めなくなるのは惜しいですね。これで知る書名も多くてたいへん便利だったのですが。

年刊日本SF傑作選と言えば創元SF短編賞。幸いこちらは継続されるそうで、これからも素晴らしいSFとSF作家が世に出ることを願って止みません。

 

折角なのでこれまで読んできた「年刊日本SF傑作選」記事を挙げておきますね。まああまり深いことは書いていないのであるが。

 

・「年刊日本SF傑作選 虚構機関」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20130717/p1

・「年刊日本SF傑作選 超弦領域」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20131102/p2

・「年刊日本SF傑作選 量子回廊」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20131217/p1

・「年刊日本SF傑作選 結晶銀河」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20130311/p1

・「年刊日本SF傑作選 拡張幻想」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20130413/p1

・「年刊日本SF傑作選 極光星群」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20131201/p1

・「年刊日本SF傑作選 さよならの儀式」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20150117/p1

・「年刊日本SF傑作選 折り紙衛星の伝説」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20160529/p1

・「年刊日本SF傑作選 アステロイド・ツリーの彼方へ」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/2017/06/01/210423

・「年刊日本SF傑作選 行き先は特異点」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/2018/02/17/102229

・「年刊日本SF傑作選 プロジェクト:シャーロック」 http://abogard.hatenadiary.jp/entry/2019/01/20/213244

 

あらためて見直すと、途中で四文字タイトルをやめちゃったのは実におさまりが悪いな(笑)

 

フォンダ・リー「翡翠城市」

 

翡翠城市(ひすいじょうし) (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5045)

翡翠城市(ひすいじょうし) (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5045)

 

 新ハヤカワSFシリーズというのも様々なカラーの作品を出していて、本書はいわば「現代異世界ファンタジー」みたいな作品です。時代は現代、舞台は地球で人間が生活していますが、読者たる我々が暮らしている時空ではありません。「ケコン島」という東南アジア風の気候・文化を持つ島が舞台で、解説では「香港を想起させる」とありますが、過去に外国に侵略・征服されそれを民族闘争で打ち破った歴史があるのは(そしてその過去が色濃く現在に影響を及ぼしているのは)ベトナムラオスカンボジアなどの国々も同じく想起させられるところで。

このケコン島はこの地球で唯一の翡翠を産出する鉱山を有し、そしてここが最も異世界ファンタジーらしい要素なのですが、この世界では翡翠を身に着けることによって人間の体力や精神力が強化拡張され、一種の超能力を振るうことが可能となります。「怪力」「敏捷」「鋼鉄」「跳ね返し」「感知」「チャネリング」と呼ばれる特殊能力を使って人が闘う(無論個人差があり、大きな特徴としては身に着ける翡翠の数によって発揮できる能力の度合いが変わる)、そういう設定を使って描かれるのは、マファイア組織の抗争の物語です。原著刊行に際して「二十一世紀版ゴッドファーザー×魔術」と謳われたというのもよくわかります。むかし「ガングレイブ」ってありましたよね。あんな感じの「現代異世界ファンタジーマフィア作品」とでも言えばわかりやすいかな?

<無峰会>と<山岳会>、2つの組織を中心に登場人物は多く、ストーリーは(というかキャラクター達は)複雑に絡み合います。とはいえ展開はスピーディで、2段組み約600ページのボリュームがあまり苦になりません。思うに、ゴッドファーザー的な「マフィアもの」という強固なバックボーンが既に世の中には存在しているので、そのガイドラインに従って物語は駆動し、読者もそれを摂取可能なのでしょう*1。若きリーダーの苦悩、兄弟家族の愛情としがらみ、仲間への信頼と裏切り、生と死、伝統を守る戦いと下層から成り上がることへの欲求など、展開する様々なシチュエーションはよくあるマフィアもの・ヤクザもののテンプレートのようでもあります。あるいは人によっては「仁義なき戦い」や「極道の妻たち」を思い起こさせるかも知れません。

しかし、たとえテンプレートの集合のようであってもその配置や順番を、どのキャラの立場でどのように描くかで、お話の面白さはずいぶん変わってくるはずです。そして本書は、(ここ大事なんですが)非常に面白い。

すごく完成度が高いというか計算された配置、流れ…ですね。そういうものを感じます。先日この本を読んで現代のアメリカではかなり作り込んだ文芸創作が行われていると知ったのですが、おそらく本書はそういうスタイルの作品なのでしょう。本書はデビュー作ではありませんが、巻末の献辞(例によって3ページも続く)には創作スクールの同期生も挙げられています。ちょっとキャラクター・アークというものを意識しながら読んだせいもあるのですが、カート・ヴォネガットが提唱したように完成した作品の分析ではなく、当初からそれを意識して設計された物語なのだろうと感じる、そういう作り込み…ですかね。どこで読者に共感させ、反発を植え込み、意外性を提示して伏線に気づかせる。読んでいるようで、実は読まされているのかも知れません。そういう不安もちょっと(笑)

アメリカの、ある種の連続TVドラマを見る感覚ってたぶんこういうものなんでしょうね。あちらはあちらで突発的なアドリブやら無計画な投げっぱなしやらも多いそうですが。

具体的なキャラクターやストーリー展開については書きだすときりがないのでやめておきますが、大変優れたエンターテインメントであることは疑いようもありません。連続ものになるそうで、続巻も楽しみです。

 

 

*1:近年ジョジョ5部というのもありましたが、あれにしてもやはりゴッドファーザー的なガイドラインの俎上にある内容でしょう

森薫「乙嫁語り」12巻

 

乙嫁語り 12 (ハルタコミックス)

乙嫁語り 12 (ハルタコミックス)

  • 作者:森 薫
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/12/13
  • メディア: コミック
 

 なんだか11巻刊行以来時間があいたような気がしたけれど、そんなことは全然なかった年末恒例の乙嫁最新刊です。待たされたというか、養分が枯渇していたのだろうか?ともあれそんな気分で読み始めたので今回のんびりいい話が続くのは実に実に心地よかった。初期の頃に感じた誰が主人公でどんな物語なのだろうという不思議は、いつのまにか皆が主人公ですべてが物語だ。という地点に落着している。これまであまり深く考えたことが無かったけれど、「乙嫁語り」の世界を(空間的・時間的に)歩いていけば、いずれは「エマ」や「シャーリー」の世界に繋がっているのでしょうね。

しかしセイレケさんはパワフルにエロいな(*´Д`) たいへん結構なことだと思います(・∀・)ノ

そして表紙画を見て改めて思う。

黒髪は宇宙だ。

ジェフ・ヴァンダミア「ワンダーブック」

 

ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書

ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書

 

 変な本だなあこれ(´・ω・`) エッセイというか小説技法の指南書なんだけれど、副題に「図解」とあるようにビジュアル重視でイラストが多い。そして「奇想」とあるようにかなり不思議な雰囲気のイラストがほとんどです。このあたりはamazonの製品ページだけでなく版元の紹介も見るといいかも知れません。

普通この手の本は文章と、精々グラフかベクトル図版程度で解説を進めていくものですが、本書では挿絵を通り越してビジュアルノベルみたいなページ構成になってます。よく翻訳したなあとか組版どうやったんだろうとかそういうところも気になりますが、普通にやった方がわかりやすかったんじゃねと、思わなくもない(^^;

著者ジェフ・ヴァンダミアは「全滅領域」三部作というのが邦訳されていて、これは映画にもなってますね。著者の傾向に従って本書内容もファンタジーあるいは軽めな(?)サイエンスフィクションにウエイトを置いたような方向ですが、他のジャンル例えば現代文学志向なんかでも得られるところはあるかもです。「氷と炎の玉座(というよりゲースロのほうが通りがいいか)」なジョージ・R・R・マーティンはじめ大勢の現代作家、今が旬の作家陣が何人も寄稿していてその点でも貴重でしょう。

とはいえ、明らかに現代アメリカの書き手志望にむけて作られた本なので、日本の読者がこれを読んでそのまま糧になるかといえば、そこは疑問かもしれません。これは権利問題もあるのでしょうが、本文中に提示あるいは引用されるいくつものタイトルが邦訳されているかどうかは明記されていませんし、著者自身が解説している自作「フィンチ」も現在はまだ邦訳は出ていないようです。また本文は文章とイラストが飛び交うビジュアル重視な内容ですが、その途中にかなりボリュームあるコラムが挿入されたりと、決して読みやすい構成とは言いかねるところがあり。

相当ケレン味に溢れた内容なのですが、外連というのは外れるべき連なりがあって始めて機能するものです。思うにこれは


大学の創作講座やライティングスクールのシステムがガッチリ決まったアメリカの創作志望者に向けてのケレン味であって、立ち位置が異なる日本の書き手では若干齟齬をきたすかもしれない。しかしながら同種の既存の書籍(日本のね)とは全く異なるアプローチなので、なにか得られるものもあろうかと。単純によみものとして見ても面白い一冊ではあります。

引用されている古典美術的なイラストの多くが実は現代に描かれたものであって、そこはちょっと面白かったな。アメリカにはまだそういう需要があるのだろうか?

高島雄哉「ランドスケープと夏の定理」

ランドスケープと夏の定理 (創元日本SF叢書)

ランドスケープと夏の定理 (創元日本SF叢書)

 

お祖母さんが九百人いればSFなんだから、姉が十兆人もいたらそりゃハードなSFだろう。そんなことをふと思う。「妹はファンタジーだ」というのは90年代インターネットおじさんなら皆シスプリを越えて来ているだろうから今更ながらだけれど「姉はSF」なのかも知れぬ。「違う宇宙の果てで待っている妹」というのも実にSFではありますがしかし。

しかしいいね、実に読みやすいシンギュラリティSFでした。なんとなくこういうのは堅いんじゃないかなーと若干身構えていたのですが、表題作をはじめ中編三本、どれもみなリーダビリティが高くアクションも適時差し込み、そして主にディスカッションで話は転がっていく。いちばん最初の「ランドスケープと夏の定理」は冒頭部分をどこかで読んだ記憶があるんだけれど、どこでだったかな?第5回創元SF短編賞受賞作なんだけど「さよならの儀式」*1には掲載されて無いんだよね。「ミステリーズ!」は読んでないしなー。

ともあれ、一作目ではラグランジェポイント上のL2宇宙ステーションだけを舞台とし、「ベアトリスの傷つかない戦場」では北極圏カフェクルベン島、「楽園の速度」では月や日本(地球)とだんだんお話の舞台を広げながら、それぞれのストーリィで解明されていく「定理」がヒトをあるいは世界を一歩ずつ先へ先へと進めていくような、サイトスケープ*2な物語です。その視座の中には常に強引で傲慢で最短距離を驀進していくちょっと可愛い姉が

 

十兆人ほど。

 

SFは絵だねぇ…

 

最先端のスペキュレイティブ・フィクションのようでいて、ところどころ「フェッセンデンの宇宙」や「停滞空間」といった古典SFを思い起こさせる箇所もありでニヤニヤします。そういうところもよいです。

 

そしてなによりウアスラが、宇宙に遍く存在する双子の妹が、

 

なんかカミナギみたいで

 

それもまたよし(*´д`*)

 

そして『問いを解くことは善か悪か』という命題がなにか引っかかります。これは果たして主題かどうかは定かでは無いし、物語自体は問いを解くことでハッピーエンドを迎えるわけなのですが。

 

ですがしかし。

*1:http://abogard.hatenadiary.jp/entry/20150117/p1

*2:そんな単語があるかどうかは知らん

伊能高史「ガールズ&パンツァー劇場版 Variante」5巻

 

ガールズ&パンツァー 劇場版Variante 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

ガールズ&パンツァー 劇場版Variante 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

 

 劇場版コミカライズも5冊目、いよいよ大学選抜との試合開始で、今巻は小梅ちゃんと直下さんもとい直下さんのパンターズが一撃でおダブツになったりプラウダ勢が壊滅したり継続BTが相打ちになるあたりまでの、わりと厳しいパートです。表紙はミカチューシャでこの2人本編でどこまで絡んでたかなーと*1思ったけれども、なぜか「継続対プラウダ」という同人誌を持っているのでむしろ自然である。この作品、逸見エリカの描写に代表されるように他の2次創作(ファンメイドも含む)でのキャラクター醸成をかなり取り込んでいて、その辺も本編の掘り下げには寄与してるんでしょうね。小梅ちゃんかーいい。そして本作独自のキャラ造詣や台詞もまたいい訳です。クラーラさんかっけえ。

 

…しかし劇場版作った時にもう少しパンターを活躍させておいても、バチは当たらんかったと思うのだけれどなあ

 

*1:たしか新聞記事はあったよな

ダレン・ナイシュ / ポール・バレット「恐竜の教科書」

 

恐竜の教科書: 最新研究で読み解く進化の謎

恐竜の教科書: 最新研究で読み解く進化の謎

 

 恐竜研究についての世界の最先端の知見を、日本の恐竜研究の最前線に立つ研究者によって翻訳された恐竜の「教科書」。書影にも見えるように「恐竜好きのすべての人に!」と帯がありますが、いわゆる恐竜図鑑の類では無いし硬めの内容ではあります。フルカラーで図版も多く、決して読み難い本ではないけれど、やっぱりガチ勢向きですね。それはつまり小学生でもオッケイだ。ということでもある。

恐竜と鳥類の関係についてもずいぶんと研究は進んでいて、化石に残された様々な痕跡から非鳥類型恐竜にも鳥類と同様に気嚢が存在したこと、気嚢システムを用いた生態であったこと…というのが大変興味深い。竜脚類は泳げた(浅瀬を歩行できた)であろうという想像図は1970年代の児童書にも多く見られた「水場から首を突き出すブロントサウルス」のようで、最新の知見でありながら温故知新というか、懐かしさを感じるw むろん1970年代と違って竜脚類が「水棲である」とはもはや見做されないのだけれど、画として非常に見栄えがするなと思う訳です。

この前ホロタイプ標本を見て来たデイノニクス*1も、あの鉤爪は獲物を切り裂くためのものではないとあって驚く。ワシタカの猛禽類のように獲物を押さえつけるためのものとされていて「獲物たちの身体に容易に切り裂ける、あるいは、切り裂くことが可能な部分などほとんどない」と言われてグウの音も出ない。中生代というのはジュラシック・パークではないので、適度に食べやすい大きさのエサ動物がノソノソ歩き回ってはいないのだなぁ…*2しかしそうすると今後は、「獲物に飛び掛かるデイノニクス」みたいな展示は見られなくなるかもしれませんし、大型の獲物を群れで狩っていたというビジュアルにも修正が加わるのだろうか?スカヴェンジャー説とか、無いかな。

ビジュアル、ビジュアル大事だねー。それこそ1970年代の児童書には水場から首を突き出すブロントサウルスみたいな絵がよくあったけれども、当時からしてそんなのはアカデミズムの領域ではとっくの昔に否定されていたはずである(というかブロントサウルス自体が否定されていた時期だったはずだ)。それでも、「70年代っぽい恐竜観」を一般の領域で描き変えるビジュアルというのは、ジュラシック・パークが映画になるまで無かったんじゃないかな…。それこそ、デイノニクスでロバート・オストロムが提唱したような恐竜ルネッサンスの概念が広く一般に広まるにはずいぶんタイムラグがあったもので、その点現在ではこのように最新の知見に直ちに接することが出来る。まことに結構なことであります。

恐竜絶滅についての「隕石説」が急速に広まったのもあきらかにCGの発達によるビジュアル面での影響は大きくて、翻って現在ではいわば「CG映え」するような恐竜観が浸透してるような危惧はあるのだけれど、本書で恐竜の絶滅については(隕石だけでなく)白亜紀末期の気候変動が大きく影響しているという知見に再び接することが出来て、やっぱりなんだか温故知新な訳です。

思うに、斯界がこれまで積み上げて来た実績が決して「間違い」ではないこと。最先端の研究の背後では膨大なバックボーンがそれを支えているのだ…ということをあらためて認識させられたような一冊であり。

とはいえ2017年というから本当に最近に起きている恐竜分類の見直し、竜盤類と鳥盤類の分岐に対する疑問のような、あまりビジュアル面に訴求しない学説については、広く一般に広まるには時間がかかるのかなーと思ったりです。これもまだ定説と決まったものではないのでしょうが。

 

そんで本書内容の詳しいところについてはSAKさんのところもどうぞ~。

ま た 丸 投 げ か !

*1:http://abogard.hatenadiary.jp/entry/2019/08/24/201621

*2:「恐竜博2019」図録読み返したらデイノニクスの鉤爪の働きについての解説もはっきり記されていた。読解不足であった…